今年の春の商戦を終えた頃より、
専門家のみならず誰の目にも“不動産不況”がはっきりと確認できるようになりました。
度重なる建築関連の“偽装”や、中小企業ながら比較的知名度あるデベロッパーの経営破綻も続き、
業界は顧客の信用を急速に失いつつあります。
しかし、住宅に対する需要は底堅く、
よい物件をよい条件で購入できるなら検討したいと思っている人はむしろ増えていて、
にもかかわらず、今の状況下でどう判断し、どう選べばいいのか手がかりがなく、
結果、購入を見合わせたり、先送りしたりという状態になっているようです。
それでもできれば今購入したいという方が相談に来て、その手がかりを尋ねます。
そして私の答えは、月並みですが、“寄らば大樹の陰”、
つまり大手不動産会社の物件が安心、というものです。
現在のような状況下で価値ある物件を供給できるのは、
“財務力”と“商品企画力”、そして“営業力”ではないかと思うのですが、
それが揃っているのは大手不動産会社に多いのです。
しかしそれだけではあまりにも単純な見解です。
大手不動産会社の開発する物件の中にも大手なりの“しがらみ”があり、
ニーズが見込めなくても開発せざるを得ない物件や、予測に反して売れ残ってしまう物件もあります。
それを見極め、つまらない物件をつかまされないための手がかり、その答えは“現場”にあります。
能力の差こそあれ、モデルルームにいる営業担当者は全て“プロ”です。
経験が少なくても、毎日さまざまなお客様と接し、毎日物件のことを考えていたら
その物件が本当に価値あるものなのか、購入した人を幸せにできる物件なのか
必ずや心の中で気付いているはずです。
そしてそれはどんなに隠そうとしても表面に出てきます。
私もマンションの販売をしていた頃、「これはいける!」という雰囲気に溢れた物件と
「キツイなー」という雰囲気に沈む物件の、大きな違いにしばしば驚くことがありました。
モデルルームの造りから受付の女性の顔つき、スタッフの歩き方も違ってきます。
オリンピックを見ていると、特にチームプレーの競技において、
選手の動きがかみ合っていなかったり、なんだかまとまりを感じない、という光景に出くわしますが、
まさにそんな感じなのです。
それはその競技について詳しくなくても選手の動きの違いに気付くのと同様、
不動産に詳しくなくとも、また営業経験がなくても充分気付くことができます。
よって、モデルルームに行ったら、入口から5感を働かせて、内部の雰囲気を探りましょう。
やる気のなさや逆に殺気を少しでも感じたら要注意です。
さらに営業担当者がこちらの希望や予算も聞かずに一方的に購入を勧めてきたら、危険です、
即退避しましょう。
前回まで連続で書いてきました“切替しトーク”集の最後は、
「住宅は購入するがこの物件は決め手に欠ける」、
もしくは「この物件は今ひとつ気に入らない」という場合の断り文句に対してです。
多くの方は、住宅購入を考えると、真っ先にモデルルームに行ってしまいます。
予算も決めずに、希望条件も整理せずに、そして本当に買う必要があるのかも決まらないうちに・・・。
そして営業担当者の熱心な説明と説得にあい、多少なりとも購入を考えてみる・・・、
しかしなんか踏み切れない、もしくは明らかに気に入らない部分がある、
などの理由で“断り”を入れることになります。そのセリフは次のようなものです。
「他にもいろいろ見てみたいので・・・。」
購入検討者にとってはとても便利なセリフです。
熱意をもって説明してくれた営業担当者に対し、
「あなたの担当する物件が良くないわけではない。」というニュアンスをもたせることで
はっきり「NO!」と言っていないため、言いやすい言葉であるわけです。
しかし、もし明らかに気になる点、気に入らない点があるのなら、それはきちんと伝えるべきでしょう。
“その物件を購入しなかった理由”は、売主及び販売担当者にとって重要な情報となります。
今後の住宅開発事業や販売手法等の改善のためにも、意見はしっかり伝えて欲しいと思います。
話は戻り、その“断り”文句に対する“切替しトーク”は次のようなものです。
もし他に見たい物件が異なるエリアや予算である場合、
「希望エリアや予算を絞り込まずにモデルルームを見ても意味がありません。
モデルルームはどこも素敵にコーディネートされていますから。」とか、
「いろんな物件をただ漫然とみていても、評論家になるだけで、一向に決断できませんよ。
次々いろんな物件がいろんな場所で出てきますから、いつまでも回遊するだけで終わってしまいます。」
といったところです。
そして、この“切替しトーク”、実はその通りです。
さらに、実は漫然とモデルルームの回遊を続けてしまう方は、
“回遊”自体を楽しんでしまっているケースが多く見受けられます。
決断できない理由は、「そもそも買うべきか」とか、「今買うべきか」といった
物件そのものが理由ではなく、もっと根本的なところにあり、そこに折り合いがついていないため、
いつもその原点に戻ってしまい、迷い、決断できないのではないでしょうか?
よって購入検討の際には、いきなりモデルルームに行くことは避け、
住宅購入の「なぜ?」「いつ?」「何を?」「どこで?」「いくらで?」を考えてみましょう。
その全てに結論が出ないうちに物件を検討しても決断できないか、衝動買いするかのどちらかです。
ちなみに、ある物件を断り、他の具体的な条件もしくは物件を特定してそちらを検討したいと言った時、
その悪い点ばかりを指摘したり、批判ばかりする“切替しトーク”は無視しましょう。
そのような営業担当者は、
自分の担当する物件については良い点やメリットのみを述べるに違いないからです。
やはり、その物件の劣る部分やリスクについてもきちんと教えてくれる担当者から買いたいものです。
販売の現場において、親兄弟もしくは知人、友人に購入を反対されたので
その物件の購入を断る、もしくは住宅購入自体やめてしまう、という話を聞くことがあります。
これに対しての営業サイドからの“切替しトーク”はだいたい以下のようなものです。
「人は誰しも住宅の購入について相談されたら、『購入した方がよい』とは言わないものですよ。」
あるいは、その相談相手が特に親の場合、
「ご両親はあなたのことが心配なので、『よく考えなさい』と言っているだけだと思いますよ。
物件をご覧になれば理解し、また場合によっては援助してくれる可能性もありますから
今度モデルルームに連れてきてください。」
もしくは、その相談相手が知人、友人などの場合、
「あなたの家計などプライベートな事情や検討物件の内容をよくお知りにならないような
利害関係のない第三者からの反対は、あまり意味が無いと思います。」 とか、
「もし後々何か不都合なことがあった時に『あの時、あなたが言ったから』と言われないため
購入についての責任を負わなくてもいいような事を言って逃げているだけではないでしょうか?」
などといったようなことです。
ただ、このような“切替しトーク”は実は結構的を射ていると私は思います。
よって、どこまでの情報を持った誰に相談し、なぜ反対されたのかが重要だと思います。
もし住宅購入について親御さんの反応が気になるなら、
親御さんと一緒にモデルルームに行くなど、検討段階から巻き込んでおくとよいでしょう。
気に入ってくれたら何かしらの援助が期待できるかもしれません。
しかし“お金を出せば口も出す”ので要注意ではあります。
いずれにしても、その上で反対されたのなら、
「なぜ反対しているのか」を直接営業担当者に会って話してもらいましょう。
物件の内容について、もしくは住宅ローンについて
何かしらの誤解をしているだけなのかもしれないからです。
そして、単なる知人や友人には相談してもあまり意味が無いでしょう。
その知人、友人が不動産や住宅購入に詳しいのであれば、一定の情報収集にはなります。
しかし、購入してよいかどうかの相談に対する回答には、
最終的には“家計と価値観の把握”が最も重要です。
年収や家計などについてはあまり知人、友人には知られたくないという方が多いと思います。
そのため、もしどうしても誰かに相談したいのなら、もしくは誰かに相談し反対されて迷ってしまったなら
ぜひ私にご相談ください。あなたに近い第三者として、精一杯の支援をさせていただきます。
前回、検討者が口にする「断り」文句の代表例を挙げましたが、
今回はその中の一つ、「今買わなくてもよいから・・・」、「別に急いでないので・・・」というセリフに対する
“切替しトーク”についてご紹介したいと思います。
その“切替しトーク”はほとんどこんな言葉から始まります。
「逆に急いで住宅を探している方などいらっしゃるのでしょうか?」・・・確かに!
「今住まいが無いという方はモデルルームには来ません。(つまりホームレスは来ないということ)
住まいがあるのに来るのは、やはりマイホームがもちたい、
もしくは今よりより良い住まいを確保したい、という緊急性はないものの、
しかしかなり強い欲求があったのではないですか?」・・・う~ん・・・
そしてその後「今年中の入居なら住宅ローン控除が適用になります。」とか
「まだまだ低金利の今のうちに・・・」とか「消費税が上がる前にはぜひ・・・」とか、
思いつく範囲の“今”購入するメリットが2~3説明され・・・、といったところです。
私はご存知のとおり、“第三者の立場でマンション購入を支援するFP”をやっているのですが、
ともすると、私に相談すると購入をやめるようアドバイスされるのではないか・・・と思われがちです。
もしくは、「やめろ」とまでは言われないにしても、
自分たちが選んだ物件を否定されたり、資金計画が甘いと怒られるのではないか、
と恐れている方もいらっしゃるようです。
でも、“自称”ですが、私は『マンション購入支援FP』です。
基本的には“購入”を“支援”したいと思っております。
中には「とても購入は勧められない」という資金計画や物件選びをしている方もいらっしゃいますが、
本来は購入することを前提にできるだけ援助し、支えたいと思っております。
話は戻りますが、そういう立場の私からして、
“今”購入するメリットは、実は検討者の方が思っているより大きいのではないかと思っています。
しかもメリットが大きいのは、“即入居可能物件”等の年内に入居できる物件を購入する場合です。
まず現在、住宅ローン控除をはじめ、住宅関連の税制優遇が揃っています。
そして近い将来、消費税率が上がる可能性もあります。
しかも長い歴史を振り返ると、まだまだ今は「低金利」。入居が近いなら適用金利もある程度予測可能。
そして完成在庫が多いため、その場合には現物を確認できる。
さらに完成在庫は多くの場合、値引き等のサービスが受けられる、そうした理由からです。
ただし、“今”購入してもよいのは以下の条件が揃っている人のみです。
1.物件価格の2割以上の貯蓄(頭金ではなく、貯蓄の総額)がある。
2.明確な購入動機がある。
3.購入することにより、現状の住まいの不満が解消される。
つまり、いくら“今”購入するメリットがあるとしても、貯蓄がほとんど無いという場合や
単に「家賃がもったいないから・・・」といった場合にはおすすめできません。
もし住宅購入を検討していて、“今”購入することに迷ったら、
それは“今”に対する迷いではなく、多くはそれ以外、例えば支払いに対する不安だったり、
物件に対する不満だったりしているのではないかと思います。
何回も書きますが、販売担当者の多くは購入した方の将来の家計など知ったこっちゃありません。
要は“今”、自分の担当する物件を購入してくれたらそれでいいのです。
よって、販売担当者が“今”買うメリットをあれこれ言い出したら、
上記の1~3を思い出してください。
この3つが充たされるなら、“今”買ってもよいのだと思います。
そしてそれでも不安ならご相談にお越しください。お待ちしております。
住宅購入検討者が検討していた物件の営業担当者に「断り」を申し出る場合、
その理由は真実かどうかはともかく、だいたい以下の5つに分類されます。
1.支払い不安
2.他の物件を検討したい。または他の物件に決めた。
3.今、購入しなくてもよい
4.親族や友人、知人の反対
5.転勤、転職、リストラなど状況の変化
そしてこの中で、住宅購入を断念する“真の”理由として最も多いのは、
やはり「1.支払い不安」だと思います。
これに対する“切替しトーク”は、
前回のブログでご紹介したように「いざとなったら賃貸」ということですが、それは最終手段であって、
実はそれより先に出てくる“切替しトーク”は、賃貸に住むこととの比較において、
いかに「家賃がもったいないか」を強調する話法なのです。
「家賃はいくら払っても、いつまで払っても、家は決して自分のものにはならないですよ。」
「住宅ローンは最長でも35年払えば終わりますが、家賃は一生払わなくてはならないのですよ。」
「家賃は捨てているようなものです。もったいないですよ。」
こうしたトークで、多少無理してでも購入した方がよいと勧めるわけです。
このトークへのさらなる“切替し”というか、こうした勧誘に惑わされないための考え方は
以前このブログに書いた『家賃はもったいないか』
(http://lifeandhomesolution-blog.com/blog/2007/03/post_30.html)をご覧ください。
ここで私が申し上げたいのは、「支払い不安」を本当に感じているのでしたら、
不安を解消できるまで購入すべきではないということです。
そしてこの不安は営業担当者の“切替しトーク”で解決できるものではなく、
またもちろん賃貸との比較でもなく、考え方を変えるというものでもなく、
今後の家計の収支を予測するしかないのだと思います。
ただし、これは自分ではなかなか予測できるものではありませんので、
できればファイナンシャルプランナーに相談し、キャッシュフロー表を作成してもらうのが一番です。
モデルルーム等で資金計算をしてもらったら、
まず金利が何%で、返済期間が何年で計算してあるか確認しましょう。
もし3%未満の金利で、しかも完済時の年齢が60歳を超える計算だったら
(ほとんどこのパターンだと思いますが)、
その計算書に表示されている月々の支払い額は、いずれ増えていく可能性が高いと考えましょう。
そして念のため、3%と4%で計算しなおしてもらい、
その返済額でも支払いを続けていけるかイメージしてみましょう。
そこで不安に感じたら、その不安は必ず的中します。
しかし中には非常に心配性の方で、支払いが充分可能であるにもかかわらず
なかなか購入に踏み切れない方もいらっしゃいます。
だからキャッシュフロー表の作成が重要なのです。
支払いに不安を感じ、営業担当者が「家賃がどうの・・・」「賃貸はどうの・・・」と言ってきたら
さっさと話を切り上げてください。
その話、いつまで聞いても不安は絶対解決しませんし、後悔の元になるだけだからです。
住宅購入への大きな不安の一つ、「支払いがきつくなったら・・・」
そして大手企業に勤める方の“断り文句”「転勤になるかもしれないので・・・」に対する
営業担当者の切替しトークの一つは「いざとなったら貸せばよいので。」です。
そしてそれは「老後には賃料収入が年金代わりになりますよ。」と拡大し、
ご丁寧に賃料査定までしてくれて「この物件なら月々13万円くらいで貸せそうですよ。」と。
私がかつて在籍していたある不動産会社では『切替しトーク集』なるものがあり、
住宅購入の現場で購入検討者が言ってくる“断り文句”のほとんど全てに対する“切替しトーク”が
セリフとなって事細かに記載されていました。
本来住宅ローンは、本人もしくはその親族が居住する住宅のための購入資金として
長期間、低利で融資することを約束しています。
つまり、第三者に賃貸する、いわゆる事業目的の場合には、住宅ローンとして貸してはくれません。
銀行は融資の対象となっている住宅に、第三者が居住していることがわかると、
『住宅ローン』としてではなく、『アパートローン』とみなし、
金利を上げるなど条件を変えることを要求してきます。
ただし「転勤」の場合には、多くの住宅ローンはそれを届け出ることによって、
第三者に賃貸しながらも、継続的な住宅ローン返済を認めています。
それは「転勤」があくまでも“一時的”であることを条件としています。
ところが、不動産業者はこれを“拡大解釈”し、とても安易に「いざとなったら賃貸に」と勧めています。
そして事実、転勤でもないのに、あるいは二度と戻れないかもしれない転勤であっても
住宅ローンの支払いを続けつつ、第三者に所有する物件を賃貸している人が多く存在しています。
これは、金融機関の“本音”と“建前”によるものです。
金融機関は、返済が滞らない限り、
たとえ第三者がその融資対象物件に居住していることを知ったとしても
住宅ローンとしての返済を認めている場合があります。
しかし返済が滞った場合には、第三者が居住していることを理由に契約違反とし、
一括返済を求めたり、金利を高くするなど条件変更することになります。
よって、「いざとなったら賃貸に」という切替しトークにはかなりの注意が必要だということです。
「ローンの支払いがきつくなったら賃貸に。」それは契約違反となる可能性が高いです。
そして「転勤になったら賃貸に。」これだって転勤の期間と頻度によります。
重要なのは、不動産販売の営業担当者にとって、
購入者のその後の家計など「知ったこっちゃない」ということです。
長期の借入期間にわたって、支払いを継続していくことに不安を感じたら、
また、転勤の多い会社にお勤めなら、マイホームの購入は慎重に検討した方がよいのです。
くれぐれも営業担当者の“切替しトーク”に惑わされないよう気をつけてください。

久しぶりの『住みたい街探訪』は「代官山」です。
メジャー7のマンショントレンド調査でも“住みたい街”として
ここ数年ずっと10位以内に入る不動の地位を築いています。
特に若い世代に人気のこの街を久しぶりに訪れてみました。
今から20年近く前、当時スポーツウェアメーカーの商品企画室で働いていた頃、
私は何度となく「代官山」を訪れていました。
商品開発するうえでターゲットとなる若者が注目するショップが、多数存在していたからです。
ファッション雑誌で紹介されるお店も多く、
それを目当てにこの街を訪れる若者のファッションもまた、興味の対象でした。
コンサバな私にとっては、「代官山」にあるショップが扱うような洗練されていて、
流行をとらえつつも大げさでなく、シンプルで上質なファッションはそれはそれは憧れでした。
時々リサーチのついでにTシャツやパワーストーンのペンダントなどを購入しましたが、
なんとそれらは今でも愛用しています。
それから数年後、「代官山」は大きな転機を迎えます。
駅前にあった同潤会アパートの取り壊し及び再開発が決定、2000年8月、「代官山アドレス」完成。
当時私は不動産業界に身をおいておりました。
しかしながら仕事ががらりと変わって、「代官山」からかなり足が遠のいておりました。
あのうっそうとした木々に囲まれた古い建物が、そしてあの広大な敷地がどう生まれ変わったのか、
また不動産業者として、大変な高倍率で即日完売した「代官山アドレス」がどういう物件なのか、
とても興味がそそられたのですが、再開発後の街を見に行ったのは実は昨年のことです。

代官山駅に降り立ち、目に飛び込んできた「代官山アドレス」を見て、
正直、地味で味気ない印象を抱いてしまいました。
完成から街を訪れるまでの7年間、
東京では駅前再開発を中心として次々タワーマンションや大規模開発が行われるようになり、
物件を重ねるごとに進化を続けています。
最近では建物の外観にも個性が見られ、斬新なデザインが採用されているものも珍しくありません。
そのため、最近の物件がデザイナーズブランドの“ニューモデルスーツ”とすると、
「代官山アドレス」はお父さんの“ねずみ色の背広”という感じがしたのです。
そして街を歩き回ってみると、
20年近くも前に見て回っていたお店がほとんど残っていることに驚きました。
もちろん、新しいお店も増えましたし、またショウウインドウの中は大きく変わりましたが、
当時と変わらぬ客層を惹き付けながら、当時のままに残っているものも確かにあるのです。
以前、私がこの街で買ったアクセサリーや洋服が、
時を経ても流行に関わらず今だに身に付けられるように、
この街の「上質さ」「上品さ」は、多くの人をいつまでも
「この街に住みたい」、「この街を訪れたい」という気持ちにさせるのでしょう。
そして「代官山アドレス」は、そのシンプルで都会的で落ち着いた雰囲気のあるこの街のシンボルとして
さらなる時を経ても、ずっと変わらぬ存在感を示していくのではないでしょうか。
また5年後、10年後にぜひ訪れてみたいものです。
「購入後の生活まで考えたアドバイスを!」
「現物を見ることなく契約しなければならない検討者に的確な情報提供を!」
これを目指して独立、開業して2年弱。
しかしこの間に業界には大きな“変化”が到来しています。
住宅金融公庫が住宅金融支援機構にかわり、
『申込時金利適用』の新規融資が一部を残してなくりました。
物件価格は昨年を中心に上昇、
今や首都圏では標準的なファミリータイプでも4,500万円~5,000万円の予算が必要です。
金利も軒並み上昇、超長期固定金利で3%前後、
10年固定金利は優遇金利適用でも2%台の後半に突入しました。
にもかかわらず、“景気拡大”といわれつつも一向に上がらない賃金。
そして食品や原油を中心とした物価上昇・・・
その結果、供給は減っているのに、在庫は大幅に増え、値引きしても売れないマンション。
値引きされても購入に踏み切れない検討者、さらに契約後も不安が絶えない購入者。
開業当初は、マンション購入について「相談料を払って第三者に相談する」などという価値観を
なかなか受け入れがたかったためか、
相談に来られる方は金銭的に余裕のある方が多く、私は背中を押すだけでよかったのです。
しかし、最近の相談者はいろんな意味で“ギリギリ”の方が多く、
アドバイスするのに、頭を悩ます状況が多々あります。
例えば今日初めてモデルルームを訪問したのに、明日の契約を迫られるとか、
現状の金利でローンの支払いがギリギリなのに、引渡しまで2年もある物件の契約が迫っているとか。
よって最近では相談者と共に販売の現場に出向くと、売り手はつくり笑顔の下で鬼の形相です。
そして相談者はそれに怯える赤子のようです。
こういう売り手にとっても買い手にとっても受難の時代だからこそ、
もっと「丁寧な販売」と「慎重な検討」が求められているのだと思います。
専門家の私でも判断に迷うような条件交渉は、お互いに避けるべきでしょう。
先々週くらいからくどいように書いてきましたが、
購入検討者はくれぐれも強い力に無理やり押し流されないよう、踏ん張ってください。
そしてこういう時こそ、“第三者のアドバイザー”をフル活用してください。
本日、7月の住宅ローン金利が公表され、20年以内の金利の上昇を見て、
“受難の時代”を切り抜ける覚悟を胸に、背筋の伸びる思いがするのでした。
前回「不動産業者には毅然と立ち向かおう!」というタイトルでこのブログを書きましたが、
実は少々誤解を与えてしまうのではないかと危惧しております。
真意は「不動産業者のペースに巻き込まれずに、
疑問に思ったことや心配なことは納得いくまで説明してもらいましょう!」ということであり、
決して「不動産業者を敵対視し、疑ってかかれ!」と訴えたいわけではありません。
そして不動産業者と購入検討者との間には簡単には埋められない “情報格差”があります。
これだけはきちんと認識し、上手に不動産業者との格差を埋めることを考える必要があると思うのです。
ではこの“情報格差”を具体例で説明します。
よく相談される事例としては、「融資利用の特約(ローン特約)」と「手付解約」が挙げられます。
まず「融資利用の特約」は全ての住宅ローンが対象になっているわけではありません。
対象となる融資は契約書に明記されています。
そして仮にこの特約の対象となっているローンの本審査で融資承認が得られなかった場合、
即座に売買契約が解除となるわけではなく、
買主は他のローンの検討や自己資金の増額など、資金調達の方法を探ることができます。
そのうえでどうしても購入が不可能となった場合には、“契約の解除が出来る”というわけです。
ここで特に重要なのは、売買契約をする前に必ずローン特約の対象となっている融資の事前審査を
受けておくということです。事前審査で承認されれば、原則本審査でも承認が得られるはずです。
この特約の意味と事前審査の重要性を正確に理解しておかないと、
売買契約後の切羽詰った状況の中で、
不動産業者によって無理やり不本意なローンを組まされるということになりかねません。
また、「手付解約」については、通常新築マンションの場合、「相手方が履行に着手するまでは、
買主は手付金を放棄することによって契約を解除できる」と契約書に記載されています。
つまり手付金を放棄すればいつまでも契約を解除できるわけではありません。
あくまでも「相手方が履行に着手するまでは」という期限付きということです。
そしてこの「履行の着手」とは具体的にいつなのか、重要事項説明時にきちんと確認しましょう。
一方、中古マンションの場合には、契約書に「手付解約」できる期日が明記されています。
いずれにしても「手付解約」は、期限内なら売主、買主共に正当に認められている権利ですから
「言い出しにくい」とか「理由はどうすれば?」と悩む必要は無いということです。
さらに新築マンションを「手付解約」する場合、
「セレクトプラン」や「オプション」の原状回復費用が問題になる場合があります。
これらの扱いについても事前に確認しておかないと、法外な費用負担をちらつかせて
契約の解除をさせないよう圧力をかけてくるような営業担当者に屈してしまうことになりかねません。
なお通常、「セレクトプラン」や「カラーセレクト」等の売主が提案する無償のプランについては
原状回復費はかかりません。
また「有償オプション」については、よほど完成間近でもない限り、
原状回復費がオプションに係る費用の何倍にもなるということはほとんどありませんので、
多額の金額が要求されたら、きちんとその根拠について説明を求めるべきでしょう。
以上のように、つい理解した気になってしまう契約条件や重要事項は、
実はあいまいでわかりにくい内容となっている場合が多いのが不動産売買契約です。
よってこの “情報格差”を認識し、説明を求める時には、相手も人間ですのであまり攻撃的にならず、
「わからないので教えて欲しい」と誠実にお願いするよう心がけましょう。
不動産業者に「納得して買ってもらいたい」と思わせるような買主になる努力も必要だと思います。
住宅購入を検討される方の相談にのっていて、
最近特に気になるのは、不動産会社が売買契約をとてもあせっていることです。
何はなくともとりあえず契約書に判を押させようと、あの手この手であおっているようなのです。
買主にとって、売買契約は重要な立場の転機となります。
契約後、買主は「売買代金を支払う」という債務を負うことになり、
共に債権・債務を持つ売主と買主は同等の立場になるのですが、
新築分譲マンションを購入する場合、不動産業者である売主とは情報量で大きな格差があります。
そのため契約前まではうるさいぐらいお客様扱いしていた不動産業者が、
契約した途端強気になり、自分たちの情報量を武器にイニシアチブを取る、ということもあるのです。
つまり「契約してしまえばこっちのもの」というわけです。
また買主にとって誠実な売買契約までのスケジュールとは、充分な検討の時間を与え、
申込の意志表示があった時点で、住宅ローンの利用がある場合には事前審査を行い、
同時に重要事項説明、そして契約前に事前審査の結果を得て、
また重要事項説明書をきちんと理解し、
契約の意志を固める猶予をもって売買契約に至る、というものではないかと思います。
ところが最近はそのような流れになっていない場合が増えているようです。
特にひどいと感じるのは、事前に重要事項説明書等の書類も渡さずに
重要事項説明と同時に売買契約、その後事前審査を行い、融資承認が得られない場合には、
買主が望まない融資までをも強要したり、追加の自己資金の調達を迫るなどして
なかなか契約解除に応じないというものです。
一般の方にとって重要事項説明書は、一見してすぐに理解できるものではありません。
事前に書類を受取り、熟読し、契約日より前の別の日に説明を受けて、
不明な点を全て解明するべきだと思います。
さらに住宅ローンを利用して購入する場合、
どの金融機関でどのような条件のローンを利用するのかは買主が決めることです。
フラット35や財形住宅融資については事前審査がありませんが、その場合にも提携ローン等で、
必ず事前審査を行い、融資が受けられることを確認してから売買契約を行いましょう。
仮に売買契約後に事前審査を行い、希望している融資が受けられない場合、
通常提携ローン等の融資については『融資利用の特約(ローン特約)』が適用となり、
契約は解除することが可能で、その際申込金や手付金は全額戻ってきます。
くれぐれも条件の悪い住宅ローンを組まされたり、
無理やり予定外の資金計画を受け入れたりしないように毅然と対応すべきです。
もちろん、事前に契約書でローン特約の有無や、その対象となる融資の確認も行いましょう。
昨年から不動産業界には“不況”の風が吹いています。
多くの在庫を抱え、そのためか営業担当者のかなり強引な契約行為が増えているようです。
そんな今こそ、特に契約を急がせる不動産業者には毅然と立ち向かいましょう!
そのうえでどうしても問題があればご相談ください。
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