Life&HomeSolusionは皆様の住宅購入のアドバイザーです。今回は、大手デベロッパー8社によるマンション検討者向けサイト『メジャー7』が
2004年以来毎年調査している「住んでみたい街ランキング」において、
2007年に突如トップ10入りし、2008年には15位と順位は下げたものの、
依然ランキングの上位に位置する「豊洲」をご紹介します。
豊洲はここ10年ほど、ほとんど毎年のように新築マンションが供給されています。
それもほとんどが大規模・タワーマンションです。
上の写真は現在販売中のマンションですが、これらに限らず、
豊洲にできるマンションはその多くが運河に面し、まさにウォーターフロント、
上層階でなくても眺望や採光、開放感に優れているという意味では魅力的なマンションです。
街並みも整然としていて美しく、大規模商業施設も徒歩圏内にあり、とても便利。
しかも銀座をはじめ、都心へのアクセスの良さも格別です。
しかし、特に上の写真のマンション、昨年完成した総戸数1,481戸の『パークシティ豊洲』ですが、
これを見たとき、その堂々たる存在感と、あまりの“住戸密度”にクラクラしました。
よくあれだけの数の住戸が売れたな、と。
と、同時によくあれだけの人に住まいとして選ばれたな、と。
価格だって、決して安くはありませんから。
元々豊洲をはじめ周辺の「埋立地」の多くは用途地域が工場地域や準工場地域です。
近年工場は姿を消し、デベロッパーの意図により高級住宅街としての街並みを形成しつつありますが、
住宅のほとんどが集合住宅であることや、大地に根付いた豊かな緑がないこと、
輸送用車両の多い幹線道路が街の中心を走ることなど、
高級住宅街にしてはあまりにも人工的で無機的な印象です。
また、築地市場の移転先として注目の豊洲6丁目は、土壌汚染の問題を抱えています。
移転してもしなくても、それはそれでこの街の印象はまた大きく変わるのではないでしょうか?
そして豊洲やその周辺ではもう既に大規模・タワーマンションが溢れています。
でも開発余地はまだまだ豊富で、今後もあちこちで大規模マンションが供給されていくことでしょう。
そうなると、希少性は薄れ、供給過剰感が漂い、資産価値ははたして維持できるのでしょうか?
実は私は個人的に「埋立地」に住むことを良しとしません。
と、いうか不動産や建築の専門家で「埋立地」を評価する人を未だ知らないので、
これは個人的な意見というより、ある意味客観的な評価なのではないかと思っています。
その1番の理由はやはり災害に弱い立地であることです。
大地震が起きた際には液状化が懸念されますし、また液状化しなかったとしても
地盤は軟弱ですので、建物を支える長い長い杭が損傷する危険性も指摘されています。
加えて豊洲は“本土”と橋でつながった島のような存在で、災害時には橋に人や車が集中し大渋滞、
万が一橋が損傷すれば孤立することにもなりかねません。
さらに塩害、高潮、津波・・・
もちろんそんなことは想定の範囲内で、最近の高い建築技術である程度は解決済みかもしれません。
でもいつの時代も自然の威力に驚かされるのが常であり、ましてや数年のうちに
関東に大規模地震がおこる可能性が高いと言われている昨今に、
しかも住宅が余っている時代に、何も危険性の高い立地を選ばなくても・・・というのが私の考えです。
今回は『住みたい街探訪』とは言いながら、注意喚起の場とさせていただきます。
既に豊洲に住んでいらっしゃる方や豊洲のみならず、「埋立地」に住んでいらっしゃる方、
もしくは既に「埋立地」での住宅購入を決めた方の多くは、そういうリスクを理解したうえで、
それでもこの立地のメリットを重視し、選択したこととは存じますが、
もし、メリットばかりに気をとられて検討している方がいらっしゃるとしたら、
自己の住まいとしてふさわしい場なのか、
もう一度メリット、デメリットを検討しなおしてみることをおすすめします。
Life & Home Solusion 代表 西澤 京子