Life&HomeSolusionは皆様の住宅購入のアドバイザーです。新カテゴリー『お客様の声』では、相談に来られるお客様のお話から、
気になるキーワードについて感じたことを書いてみようと思います。
第1回目は「第三者の意見」についてです。
私のオフィスにご相談に来られる方の多くは「第三者の意見」を求めていらっしゃいます。
そしてこの「第三者の意見」こそが私の最も重要なサービスであると思います。
不動産売買における業者と一般消費者との間には、情報量の大きな格差があります。
ほとんどの消費者は不動産売買の経験が無いか、あっても1~2回程度、
とても業者と対等に商談が成り立つとは思えません。
特に新築分譲マンションにおいては、多くの場合現物を確認できませんし、
売り手はほとんどが不動産販売の経験豊富な業者ですから、買い手はとかく不利です。
また、住宅ローンについても同様です。
そこで、私はファイナンシャルプランナーとして、また不動産販売経験のある専門家として、
できるだけお客様の状況を客観的に把握し、お客様の悩みや不安を解決しつつ、
売買の相手方である業者と対等に、かつお客様の立場に立って商談を進めようと努めております。
しかし第三者は、売買の当事者ではありません。
よって最後の決断は、やはり売買の当事者である買い手の意思でするべきと思っております。
私はあくまでもその決断をするための手助けや助言をすべき立場であると思います。
ところが、相談に来られるお客様の多くは、その最後の決断も私に求めています。
「結局、買ったほうがいいの?それとも見合わせた方がいいの?」
「住宅ローンはどの銀行のどのローンに申し込めばよいですか?」
実は、こうした決断の白黒をつけ、
その回答に責任を持つことは、あまりにも荷が重過ぎるというのが本音です。
なぜならこの決断が正しかったかどうかは未来にならないとわからないか、
もしくは未来でもわからないかのどちらかだからです。
そこで、私は専門家としての助言をし、お客様の決断のお手伝いをする一方で、
必ず最後に、「もし私があなたなら○○します。なぜなら△△だからです」
という意見も言うようにしております。
前者が「第三者の助言」だとしたら、
後者はよりお客様に近い立場ですので「第1.5者の意見」なのではないかと思います。
不動産の売買は価格も高く、失敗しても簡単にやり直しはできません。
とかく不利な状況にある買い手の立場に立って、精一杯お手伝いし、
買い手の皆さんが納得のいく決断を導くことができるように、
この「第三者の助言」と「第1.5者の意見」を提供することが、私の使命であると感じております。
独立してからというもの、住宅購入相談にあたって、
「資産価値」という言葉を多く耳にするようになりました。
モデルルームでマンションの販売をしていた頃は、むしろ自分たちからアピールすることはあっても
お客様の口からはほとんど聞かれなかった言葉です。
長く地価が下落し続けておりましたが、ここへきて上昇に転じたためでしょうか?
第三者の立場になって、私自ら「資産価値」を強く意識するようになったからでしょうか?
いずれにしてもこの「資産価値」、今や住宅購入には欠かせないキーワードになりました。
しかしこの「資産価値」が住宅購入の大きな決定要因になりすぎていることに
違和感を感じることがあります。
住宅はそもそも、ライフスタイルや通勤、通学、住環境、また家計や予算といった観点から、
住む人がより快適に、より幸せな生活が営めることを最優先に決めるべきと思います。
「資産価値」を求めて予算オーバーになったり、
通勤時間や住環境を妥協したりしては本末転倒ではないでしょうか。
私自身、住宅購入相談に際して「資産価値」を意識する時、
それは、将来の住み替え時に売却したり、賃貸したりしやすい物件の特性を意味しています。
何も買った値段より高く売れることや、賃料収入が多く見込めることを目指すべきとは思いません。
要は値崩れしにくい物件を選べば、将来のリスクが少ないのでは?ということです。
では、「値崩れしにくい物件」とはどのような物件でしょう?
不動産会社に在籍していた時、上司に度々「世の中に売れない物件は無い」と言われました。
どんなに条件の悪い物件でも、価格が安ければ売れるというわけです。
逆に条件が良い物件、つまり多くの人が欲しがる物件であれば、値崩れしにくいと言えます。
「駅に近く、広くて、日当たりもよく、緑が多くて、スーパーや公園が近くて・・・」
これらの条件は確かに誰もが欲しがる物件の条件ですが、多くを充たすと価格も高くなります。
それでは予算が限られた中でいかに最低限の「資産価値」を目指すか・・・
それは自己資金の比率を高めるということに尽きるのだと思います。
将来の住み替え時に売ったり、貸したりするにあたってネックとなるのが、住宅ローンの残債です。
売却時に残債が少なければ、多少査定価格が下がっていても売却は可能です。
また、住宅ローンを返済しながら他人に賃貸するには金融機関の承諾が必要ですが、
残債が無ければ、どのように利用しようと自由です。
新築物件でも入居した瞬間に10%~15%価値が下がることを考えると、
最低でも1割程度の頭金をもって購入しないと、住宅購入と同時に家計は債務超過というわけです。
住宅選びは何よりも住む人の幸せで快適な生活を描けることが最優先ですが、
それでも「資産価値」を考えるなら、相場に見合った物件を選ぶことはもちろん、
物件価格に対する借入額の比率を少なくすることが先決です。
100%ローンに諸費用までローンで購入してしまっては、
「資産価値」など無意味だと思いますが、いかがでしょう?
お客様の相談にのっていて、いつも悩ましいのは、
家計簿をつけていない家庭の予算や適正な借入額の見極めです。
予算や適正な借入額はある程度正確な家計から判断されるべきもので、
決して年収から簡単に割り出すものではないと思っています。
しかし販売の現場や様々な住宅関連の情報誌やサイトでは
年収を基準とした尺度が公表されているため、多くの方が単純に年収で判断しています。
これまで数千件のお客様と住宅購入についてお話してきて、
私は、年収と貯蓄額や住宅費の支払い可能額との因果関係がないことを強く認識しました。
年収が1,500万円もあって貯蓄額が100万円にも満たない方、
一方、年収が300万円でも貯蓄が1,000万円を超えている方など家計は収入に比例していません。
また私はこれまでの経験から貯蓄のできない人の住宅購入は非常に危険であると思っています。
住宅ローンは概ね数十年という長い返済期間を要し、
かつ多くの方が10万円を超える支払いを毎月続けていかなくてはなりません。
全期間固定金利を選択していない方で
特にこれまでの低金利時代に変動金利もしくは短期固定金利を選択してきた人は
今後大幅な返済額アップに直面することも十分考えられます。
また、年功序列の賃金体系や終身雇用は崩壊し、
年齢を重ねるごとに収入がアップする保証はありませんし、
いつ勤務先を辞める事になるかわからない世の中です。
借り入れの基準となっている年収と返済額を決める金利が大きく変動する可能性がある中で、
やはり頼りになるのは貯蓄なのです。
そしてその貯蓄を支えるのは家計の把握です。
なぜなら、貯蓄ができている人も家計簿をつけていないと、いつの間にか貯蓄を取り崩し、
貯蓄残高が一向に増えていない場合が多く見受けられるからです。
貯蓄した気になっていても、足りなくなればすぐ使ってしまうようでは貯蓄とはいえません。
やはり、家計簿をつけ、収入と支出を見える形にしましょう。
家計簿をつける目的の第一は使途不明金をなくすことと
家計の無駄をみつけ、できるだけ貯蓄をすることです。
ですから1,000円未満の細かい金額にこだわる必要はありません。
大枠で何にいくら費やしているのか把握できれば十分ということです。
そして支出を抑えるポイントは、日々の細かい節約ではなく、
金額の大きなものを買う際に、できるだけ情報収集し少しでも安く買う努力をすることです。
1,000円の半額と10万円の5%OFFでは前者の方が節約した気になりがちですが、
金額にしたら後者の方が前者の10倍も多く節約しています。
この原則に立ち返り、できるだけ多くの金額を貯蓄にまわす努力を開始しましょう。
今月からホームページに住宅ローンの金利比較一覧表を掲載することにしました。
このページの左側にあるバナーの「住宅ローン金利比較一覧表」をクリックしてください。
やはり住宅購入をされる方の多くは住宅ローンに関心があり、
実際相談に来られるお客様からもよく
「おすすめの住宅ローンはどれですか?」と尋ねられます。
誰もが注目する金利ですが、店頭金利はあまり差がなくても、
各金融機関では様々な優遇金利キャンペーンが行われており、
選び方によっては同じ借り入れ額でも総額で数十万円の支払いが変わってくるので、
やはり私も注目せざるをえません。
しかしだからといって住宅ローンは金利だけで選ぶのではなく、
借入額と自分の返済可能額、借入期間や自己資金、そして購入する物件の条件などを
トータルに検討する必要があります。
そして物件価格とイコールの金額を借り入れする、いわゆる100%ローンはおすすめしません。
100%を借入に頼る購入計画では、どのローンを選択してもリスクが高く、
いかなる理由があっても私は反対します。
よって、まずは住宅ローンの選択以前に、どのような予算設定と資金計画になっているかが重要です。
年収から逆算する借入可能額ではなく、
「月々いくらなら払えるか」を基準に借入額を決定すべきでしょう。
つきなみですが、やはり物件価格の2割程度の自己資金の準備がほしいところです。
そのうえで住宅ローンを選択することになるわけですが、
例えばフラット35を利用するには購入する物件がフラット35の基準を満たしていないといけないので、
利用できる融資にはどのような種類があるのかを調べる必要があります。
特に「フラット35S」が利用できる物件であれば、これを優先して考えてみるべきでしょう。
そして最近出てきた三菱東京UFJ銀行の「フラット35(保証型)」は、
団体信用生命保険の保険料が銀行負担であるため、金利負担以外の借入費用が抑えられ、
全期間固定金利の住宅ローンの中ではかなりメリットの多いローンではないかと思います。
借入額が1,000万円を超え、借入期間を20年超で検討されている方は
利用を検討してみると良いと思います。
最後に私が本当におすすめしたい住宅ローンとは、
「申込時の金利が適用になる全期間固定金利の住宅ローン」です。
つまり以前の住宅金融公庫融資のことですが、
大規模マンションなどのように売買契約から引渡しまで1年以上の期間があくケースには
このようなローンがないと、購入者は本当に安心して購入できないと思います。
残念ながらこのローンは現在は存在していないので、
その対処としては、やはりゆとりのある資金計画を立てるしかないのです。
くれぐれも勢いで無謀な借り入れをしないよう注意が必要です。
住宅を購入しようとしているお客様の相談にのっていると、
多く耳にするのが、「おすすめの○○は何ですか?」というフレーズです。
おすすめの予算、おすすめの資金計画、おすすめの住宅ローン・・・
これらはお客様のお話しをうかがうと結論は見えてきます。
しかし最近、お客様におすすめすべく“物件”の選定に頭を悩ませています。
「どんな住宅に住みたいですか?」
こんな質問を皮切りにいろいろとお話しをうかがい、漠然としていた希望条件を整理していきます。
そして優先順位をつけ、いくつか物件をご覧いただき、再度自問自答を促します。
気に入った点、気に入らない点を確認し、再び希望条件を確認。
こうして物件探しのお手伝いを進めていくのですが、
なんと、ある物件をご覧になり、気に入るか、気に入らないかは理屈ではなく、
とても感情的でかつ主観的なものであり、またある時は衝動的でもあり
ご相談の過程では全く出てこなかった条件が突如として心を動かすものだということに
この期に及んで気付かされたわけです。
例えば駅から近いこと、築浅の物件であることを追求し、中古物件を検討していたお客様が
ある物件をご覧になった時にその物件のバルコニーからの眺望に魅せられ、
駅から遠いにもかかわらず、また築10年を超えているにもかかわらず
その物件を購入する、というようなケースです。
“眺望”や“開放感”などそれまではお客様の口から聞かれなかったことが、
突如として物件を決める大きな条件として出てきたわけです。
このようなことは以前から何度もあり、漠然とこういうことは多々あるとわかっていながら
お客様の相談にのり、お客様に納得と満足感を提供する今のような仕事をしていると
なかなかこのような理屈で説明できないようなことを認めたくなかったわけです。
ところが本日、以前から尊敬していた不動産仲介業者の方にお会いする機会があり、
その方が言っていたことにかなり救われました。
その不動産会社の方々は、物件選びをお客様にお任せしているとの事でした。
もちろん、その後お客様が選んだ物件については、
専門家として、特に想定しうるリスクについてアドバイスをしているとのことですが、
お客様の希望条件をうかがった上で、物件情報を顧客に継続的に提供し、
物件を“おすすめ”することこそが
不動産仲介をする営業担当者の大きな任務の一つと考えていたので、とても衝撃的なことです。
しかし現実問題として、お客様の気に入る物件は不動産の専門家がおすすめする物件とは限らず、
そこで専門家がおすすめできないから、
もしくは理屈上の希望条件に合わないから、と紹介しないでしまうことが、
逆にお客様にとっては大きな機会損失になってしまうことがあるということは確かに残念なことです。
不動産物件は人間と同じで、2つと同じ物件はなく、個別性のあるものです。
良い点も欠点もあり、出会った時に思わぬ魅力に惹かれる事もあります。
それを尊重しつつ、専門家は特にリスクについてアドバイスすべきなのだと確信しました。
そしてもう一つ。
以前からお客様にはよく申し上げていることなのですが、
選んだ物件に住むことに“ワクワク”できるかどうかがポイントだと思います。
私はこのオフィスを立ち上げる時に、現在の御茶ノ水のオフィス物件に出会い、
その日の帰りの電車では嬉しくてずっと1人でニヤニヤし、夜は寝られないほど興奮しました。
現在でも、このオフィスで仕事を続けるためならどんなに苦しくてもがんばれると思えるほどです。
住宅も同じだと思います。
めんどうな引越しをし、入居後は数十年というローンの返済が始まり、
多額の利息や税金の支払い、各種手続きなど大変なことは多いのですが、
でもその住宅に住めることに幸せを感じ、少なくとも入居するまでワクワクできるのなら、
そして仕事や生きることへのモチベーションにつながるのなら
それは誰が何と言おうと間違いなく“おすすめできる物件”なのだと思います。
専門家のいう優良物件、データ上の資産価値の高い物件も検討材料の一つですが、
住むことにワクワクできる物件に出会えるよう、
感情や衝動も受け入れて、支援していきたいと今日改めて決意した次第です。
Life & Home Solusion 代表 西澤 京子