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なぜ「マンション購入支援」なのか


『販売の現場から』では私がマンション販売の営業をしていた頃、
様々なお客様と接し、感じたことについて紹介したいと思います。
第1回はそもそも私が「マンション購入支援FPオフィス」を立ち上げた理由をご紹介いたします。

マンション購入は、
1.人生の中で最も高額な買い物である。
2.選択に失敗しても容易に取替え、買い替えができない。
3.世の中に2つと同じものがなく、個別性が高い商品である。
という不動産全般のもつ特徴に加えて、特に新築分譲マンションにおいては
4.多くの場合、現物を見ずに契約しなくてはならない。
5.物件探しは自分でやらなければならない。(新築マンションの仲介はほとんどない。)
という事情があり、さらに
6.不動産会社の枠を超えた新築分譲マンションの情報は「物件概要情報」しかない。
という特殊な環境があります。

つまり、数多い物件の中から自分の価値観とライフスタイル、予算に合った物件を選び出すことは
消費者にはかなり荷が重いと感じました。
しかも数千万円で購入した物件を実際に現物を確認できないうえ、
様々な法律に関わる複雑な商品ですから、すごくリスクの高い買い物と言えます。
にもかかわらず、残念ながら、個別の事情を考慮して
物件選びや予算、ローンの選定の相談にのってもらえる場所は現状ほとんどありません。

販売センター(今はマンションギャラリーとかマンションパビリオンとか呼ばれていますが)
にいらっしゃるお客様の多くは予算もエリアも、さらに購入の必要性もよくわからないという状態でした。
熱心にモデルルームを見学しても、パンフレットや契約書等を隅から隅まで読んでも
その選択が正しいか否かは実際には住んでみないとわからないというのが本音でしょう。
なぜマンションはこんなにもリスクを背負って購入しなくてはならないのでしょう?

また、私がマンションの販売センターで接客した件数は数千件に及びます。
しかしその中で購入していただいたお客様以外の大半の方はどうしたことやら・・・わかりません。
不動産販売会社に属し、担当物件を持つと、
その担当物件に条件が合わないお客様とはそれっきりです。
「他のエリアのこんな物件だったら条件が合うのに・・・」
そんな思いをいくつも積み重ねてきました。

購入検討者に完全にお任せ状態の物件探しのお手伝いがしたい!
お客様のライフスタイルや適正な予算から、会社の枠を超えてより良い物件を見つけ出したい!
そして『マンション購入支援FP』となったのであります。
マンション購入といえば「Life&Home Solution」、ぜひとも私を活用いただきたいと
今日も物件見学、街探訪に励んでおります!


日時: 2006年11月03日 22:14 | | コメント (0) | トラックバック (0)

購入動機


人生の買い物の中で、1番目に高額なものが住宅、そして2番目が生命保険といわれています。
あくまでも一般論ですが。
その人生における高い買い物をするとき、その動機はいったい何なのでしょうか?

とある調査によると生命保険の加入理由の上位は
だいたい「万が一の際の保障が必要」とのことですが、
生命保険の募集を行っている知人、友人は
本当の加入理由は「みんなが加入しているから」だと口をそろえます。
その理由に生命保険の募集に際して、
「就職されたのならみなさんこれくらいの保険には加入されてますよ」という一言が
加入検討者にはかなり効果的だということによります。
このせりふの「就職されたのなら」が、「ご結婚されたのなら」あるいは「お子様が生まれたのなら」
にどんどん変わって保障を積み増ししていくのです。
確かに本当に「万が一の時の保障」のために加入するのであれば、
ライフサイクルによって必要な保障額は随時変化していきますから、
多額の定期保険を何度も更新するような保険に加入する必要はありません。
しかしこの種の保険に加入している人のなんと多いことか。

では最も高額な買い物である住宅の購入理由は何なのでしょう?
やはりとある最近の調査では上位に「金利が低いから」とか「税制優遇が受けられるから」と
いった理由が並びます。
そして販売の現場でよく聞かれる言葉は「家賃がもったいないから」。
つまり、場合によっては家賃よりも少ないローンの支払いで住宅が購入できることに
原因がありそうです。
それならば、金利も上昇傾向にある今、そして税制優遇措置の適用期限の迫る今、
みんな急いで住宅を購入しなければならない!?

いえ、あせってはいけません。
こんな時こそ世の中の流れにただ流されるのではなく、
今一度なぜ生命保険に加入するのか、なぜ住宅を購入するのかを考えてほしいと思います。
そして加入ないし購入するのならその金額をじっくり検討していただきたいと思います。
日々の細かい節約より、大きな買い物の際の慎重な判断こそがその後の家計を左右します。
保険と住宅、これだけは「勢い」や「人の言いなり」で買わないよう注意が必要なのです。

日時: 2006年11月17日 19:13 | | コメント (0) | トラックバック (0)

購入動機 その2


「お住み替えを考えたのはどういったきっかけからですか?」
私はモデルルームを訪れるお客様にまずこの言葉で話しかけます。
モデルルームにいらっしゃるお客様で家のない人はいません。
にも関わらず家を買おうと考えてモデルルームにいらっしゃるのですから理由が必ずあるはずです。
しかし、意外にもはっきりとした理由を話してくださるお客様は少ないです。

「金利が低いので今が買い時かな~と思って」
「そろそろ持ち家がほしくて」
「家賃がもったいないから」
先日のブログにも書きましたが、このような答えが多いです。
確かにこれらも理由の一つであることは確かです。でも・・・

「では、今のお住まいの不満は何ですか?」
次にこのように質問します。
その答えの中に購入の動機が見えてくることがあります。
「子供ができて手狭になったし、子供が走り回ってうるさいと下階の住人から苦情がきた。」
「狭いし、古いし、近所づきあいもわずらわしい社宅なんです。」
そして動機を整理すると、ではどんな住宅がほしいのかが見えてきます。

高い買い物ですから、今の住宅の不満が解消されて、
明らかに快適な生活が描けなければ購入に踏み切れないはずですし、そうあるべきと私は考えます。
ですから購入動機はきちんと口に出して説明できる状態にしてほしいのです。
そしてそれが、楽しい楽しいマンション購入のスタートです。

モデルルームは、購入動機が整理できていない人に衝動買いさせるには
充分すぎるほどの仕掛けがしてあります。
生活感のない広い空間、おしゃれなインテリア、明るい照明、すべてが快適で夢のようです。
そしてどうせ家賃を払っていかなくてはならないのだから、
それにちょっとプラスして買えるなら買ったほうがいい!
と、皆さん不動産会社の戦略にまんまとはまってしまうのです。

モデルルームを訪れる前に、もう一度、なぜ住み替える必要があるのか?
そしてなぜ購入するのか?今の住まいの不満は何なのか?
家族で相談し、紙に書いてみてください。
それが衝動買い回避のファーストステップです。

日時: 2006年12月04日 23:49 | | コメント (0) | トラックバック (0)

予算決めにあたって


なぜなのでしょう?皆さんは住宅の購入を決めた瞬間、物件探しに着手しているようです。
確かに物件探しは住宅購入のプロセスの中で一番楽しいものです。
また、販売センター等モデルルームやモデルハウスを訪れると、担当者はちやほやしてくれますので
気分がいいですし、モデルルームのインテリアもいちいち素敵で、
無理してでも住宅を購入したいという気持ちにさせられます。

しかし、そこが一番要注意です。販売センターにいる営業担当者は、
正直いって少なくともマンションの購入者の幸せなど願ってはいません。
要は自分が担当し販売しているマンションが売れればいいのです。
中にはもちろん、お客様の立場を考えて販売している担当者もいるかもしれません。
しかし、売主から手数料をもらって販売している立場において、
どうしても「買主の事情よりも契約件数」という価値観が先に来るのが現状です。

そんなスタンスが当たり前な販売センター及びモデルルームにおいて
お客様が突きつける最後の印籠(いんろう)は「予算」です。
当然、良い条件の物件は高いので、買う側もどこで条件を折り合うかが重要な検討材料となります。
その結果、この物件に決めるのかどうかを決めるには、
まずいくらまで払えるのかという予算を盾にするのが一番だと思うのです。

一般的な物の値段と違い、不動産の値段は需要と供給のバランスで決まります。
つまり、誰もが住みたいと思う物件は高く売れ、
住みたい人を限定する物件は安くしないと売れません。
そのことを念頭において予算を決めなくてはならないのです。

急行停車駅で、駅から近く、しかも周辺環境良好、日当たり良好、眺望も楽しめるとすると
その物件はもちろん高くなります。
よって、予算を決めたらその予算の範囲でどの条件は妥協でき、
どの条件は妥協できないのかを考えるべきです。
ところが、予算も決めずに漠然と物件見学を進めている人のなんと多いことか・・・。

まずは予算を決めましょう。
年齢や年収ではなく、その人の家計に対する価値観やライフスタイル、将来の展望によって
予算の考え方は異なります。
単に年収から逆算した「いくら借りられるかではなく、いくら返せるのか」を考える必要があると思います。

実はこの作業は買いたい物件が決まってしまうとなかなかしづらいのが現状です。
そこで出てくるのが「今後はもっとがんばって支払える」とか「今後はもっと貯金する」といった
楽観的考えと何の根拠もない将来の予測です。

将来の家計をシミュレーションするにあたって、
この根拠のない楽観視及び将来の希望は要注意です。

欲しい物を目の前にすると多少がんばれるような気がしたりするものですが、
厳しく現状を認識しましょう。
家計は第三者が介入しませんので、とかく甘く考えがちです。
今一度厳しい目をもって、「いくらなら支払えるのか」を見つめなおしてください。

日時: 2006年12月15日 23:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

今は買いどき!?


購入動機があって、希望条件を整理し、予算が決まれば次は購入時期です。
家族が増えたりお子さんが進学したり、また社宅を出なくてはならない等が購入の好機とされます。
しかし、それ以外にも金利動向やマンション市況、経済状況など
他にも購入時期を見極める要素があります。
それらを検討したうえで、なぜ「今」なのかに結論を出す必要があります。

私は個人的に、今は買いどきであると思っています。
というか、本当の買い時は既に過ぎているのですが、
それでもまだ、数年のうちに住宅を購入しないといけない動機のある人は、
なるべく早く購入したほうがよいと思います。

理由は以下の5つです。
1.マンションの供給が8年ぶりに8万戸割れ。しかしまだ高水準であること。
  そして今後は駅に近い物件や再開発など立地のよい物件の減少が見込まれる。
2.低金利であること。
  金利上昇といわれてから一進一退。しかし上昇気運であることは間違いない。
3.優遇税制の期限が迫っていること。
  一番大きいのは住宅ローン減税が平成20年入居分までであること。
4.下がり続けてきた地価が一転、上昇へ。
  都心の好立地の物件は価格上昇へ転じている。一方郊外では以前低位で推移しているエリアも。
5.住宅金融公庫が3月末で融資取りやめ。
  唯一の「申込時金利」が適用となる全期間固定金利。引渡しまで期間のある物件では要検討。

住宅の購入は金額も高く、それゆえ失敗しても容易に買い替えができません。
しかも金額が大きすぎてその重みがわかりにくく、
数百万円の違いが家計にどのような影響を及ぼすかイメージしにくいものです。
ですから購入価額の2割程度の頭金と諸費用、
さらに予備資金も含めた充分な預貯金を用意しなければ購入すべきではないと考えます。
しかし、今はその自己資金が足りていなくても、
貯金が貯まるのを待つより購入したほうがメリットが大きい場合が多いと思います。
もちろん無理はいけませんが、がんばって返済できる計画が立てられるのであれば、
早めに購入すべき時期ではないかと思います。

金利が低く、価格も低く、供給も多く、さらに税制の優遇が受けられる機会はそう多くはありません。
ただし、このチャンスをうまく利用して幸せな住宅購入するためにも、
購入する理由と、がんばれる範囲がどこまでか、しっかりと見極める必要があります。
  

日時: 2007年01月16日 23:45 | | コメント (0) | トラックバック (0)

富士山の値段


前回、冬の売れ筋西向き住戸について述べましたので、
それに関連して、今回はやはり冬になると東京圏のあちこちで見られる
富士山の眺望について書いてみようと思います。
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マンションの住戸を選ぶ際、日当たりはもちろんですが、眺望を気にする方が多く見られます。
確かに隣の家のきたない壁が見えるのと、都心の夜景や緑の木々が見えるのでは
当然価格が大きく異なるのですが、それに見合うだけの価値はあるように思います。
特に富士山が見えるか見えないか、また桜をはじめとした美しい緑や花が見えるか見えないか
住戸によって異なる、というような条件の物件では購入検討者を悩ませます。
いくらならその眺望に払えるか・・・と。
よって逆に住戸ごとの価格を決める際には販売会社と売主をも悩ませることになります。
つまり、「富士山が見える住戸は見えない住戸よりいくら高くてもよいか?」
もっと端的にいうと「富士山(の眺望)はいくらか?」ということです。

各販売会社によって、価格を決める際の指標のようなものがあり、
例えば北向きを1ポイントとした時、東・西・南の各向きは何ポイントかとか、
角住戸だから何ポイントアップとか、自転車置き場が玄関の目の前だから何ポイントダウンとか・・・。
でも富士山が見えるから何ポイントとか、
桜が見えるから何ポイントという指標は聞いたことがありません。
これらはやはりかなり主観的な要素だからなのでしょう。
例えば高所恐怖症で富士山が見えるようなところでは落ち着かないとか、
毛虫が嫌いなので、桜の木が目の前の住戸はいやだとか、
人には様々な事情があり、眺望という要素は絶対的な価値ではないからなのかもしれません。
しかも、東京圏で富士山の眺望が見えるのは冬の晴れた日か台風一過の晴れた日のみ、
桜も3月下旬から4月上旬までのほんの2週間足らずです。
そんな1年のうちの何日かの眺望の価値はやはりかなり値付けしにくいものです。

しかしそれでもこれらの眺望はほとんどの物件で価格に反映されています。
物件により、またその見え方により価格は当然様々ですが。
もし検討している物件でこのような条件があったら、その価格がいくらか調べて、
その価値があるか自分なりに考えてみてはいかがでしょう。
私は個人的にはそのての価値にお金を払ってしまうタイプです。
正面に富士山が見えたら100万円くらい予算アップしてしまうかもしれません。

余談ですが、以前販売を担当した物件から東京タワーが正面に見える住戸があったのですが、
かなり遠かったので、価格には反映しませんでした。
しかし、その住戸を購入した老夫婦はこんなことを言っていました。
「この住戸を購入した大きなポイントは二人の思い出の東京タワーが毎日見られるから。」
なんとこの二人は東京タワーが建設された当時、タワーの中で働いていて出会ったそうです。
お子様も独立し、仕事もリタイヤ、これから夫婦二人で悠々自適な毎日を過ごす終の棲家で
毎日二人の出会いの場である東京タワーを眺めながら暮らせる幸せを感じるなんてステキですね。
そんな眺望の価値には値段は関係ありませんね。

日時: 2007年01月23日 23:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

3月は要注意


3月に入り、マンション販売はピークを迎えます。
それは売主も販売会社も、そして金融機関までもが3月決算の会社が多いからです。
今月中の契約が平成18年度の売上として計上されるため、
できるだけ今月中に契約を取り、特に竣工済みの物件では在庫を減らすべく販売は激化します。
よって、この時期に購入を検討中の方は要注意です。
うまくすれば何かしらのサービスが受けられることがありますが、
下手をすれば勢いで物件をつかまされてしまう可能性があります。

3月は異動の時期でもあるので、季節柄多くの人が住宅について考える時期です。
しかも今年は年初から物件価格の上昇と、金利上昇気運が高まり、
「そろそろ持ち家」と考えていた人たちが前倒しで購入を検討し始めています。
確かにこの2~3年のうちにマイホームの購入を考えているのなら、
なるべく早く購入した方がメリットは大きいように思います。
しかし、今月は要注意です。
これらの価格上昇や金利上昇、税制優遇等をネタに、これまでにも増して販売が過熱化するからです。

検討者が購入すべきか否か、迷っている原因の多くは「支払い不安」であるように思います。
条件の良い物件ほど価格は高く、欲しい物件を購入しようと思うと、とかく予算オーバーとなります。
しかも今後は価格も金利も上昇傾向にあり、多少無理しても今買ったほうが良いのか、
それとも何かを妥協してもう少し予算を抑えた方が良いのか、はたまた購入自体見合わせるべきか、
非常に悩ましいところです。
ところが、販売促進を図る売り手にとってこの「支払い不安」こそが標的です。
「今月中に売買契約を締結した方には○○をサービスします。」と甘くささやく絶好の機会です。
逆に、これから数ヶ月、あるいは数年購入を先送りさせたところで
劇的に貯金が増えるわけでもなく、むしろ価格や金利が上昇し、状況は悪化する可能性高し、
そうなるとここでサービスを受けて購入した方がメリットがあるのでは?
そう思うのも無理はありません。
ある意味今月中になんとか契約を取りたいと願う売り手の期待に沿うことが
購入検討者のメリットになることも多いと思います。

ここでこの売り手と買い手の攻防について、購入検討者に一言。
物件価格の1割以上の頭金と諸費用が用意できていて、
なおかつ住宅ローンの金利を4%で計算した月々の支払いに不安がなく、
そして、検討中の物件に住むことをイメージした時、とても幸せな気分になるのなら
ここはちょっと不安な顔を見せてサービスを引き出し、今月中に契約するのはチャンスでは?
一方、もしこの条件に一つでも欠ける点があるのならかなり要注意です。
いかなる営業担当からの提案にも屈してはいけません。
住宅購入は数千万円の買物、数十年に渡る借金返済を伴う重大な決断を要するものです。
甘い見通しと希望的観測は要注意です。
それに、金融機関の住宅ローンキャンペーンも要注意。
高い金利優遇につられて想定外の金利上昇のリスクを背負ってしまわぬようよく確認しましょう。
そして不安な方はぜひLife & Home Solutionniにご相談ください。
お待ちしております。

日時: 2007年03月05日 23:53 | | コメント (0) | トラックバック (0)

良い営業マンの見極め方


マンション購入の相談にのっていて、最近つくづく思うのは、営業マンの不誠実な対応です。
特に新築分譲マンションは、多くの場合現物を確認せずに購入するわけですから、
目に見えていないことは、できるだけきちんと説明してほしいのですが、
「不都合なことはあえて知らせない」という販売方針がどうも横行しているように感じられます。

また、多くの人は住宅ローンを一生のうちに1~2回程度しか組むことはないわけですから
充分にそのしくみやリスクを理解していないケースが多いのですが、
販売現場では、そのほとんどを説明しないばかりか、金利上昇傾向のある中で、
何のおうかがいもなく、当たり前のように変動金利でローン計算している様子には危機感を覚えます。

不動産販売会社における「優秀な営業マン」と、消費者にとっての「誠実な営業マン」は
本来同じでなければならないと思うのですが、実際は異なります。
一言でいうと、前者は契約件数の多い営業マン、
後者は消費者の立場で親身になってくれる営業マンを指します。
そしてこの差は、実は新築マンション販売の現場で大きく開いていると感じます。
なぜなら現物を確認できないのをいいことに、
販売にとって都合の悪いことを隠して売ることができるからではないかと思います。
それを裏付ける現象が無料相談サイトによく表れています。
「契約後に○○であることに気付き、解約したいが手付金は戻ってくるのか?」とか
「内覧会に行ったところ△△だったので、なんとかならないか?」という質問がなんと多いことでしょう。

さらに昨今の金利上昇傾向の高まりを受けて、
住宅ローンの組み方に対する質問が増えています。
その質問をされる方の営業担当者は、おもしろいぐらい皆、優遇金利適用の変動金利や
短期固定金利での資金計画表のみを買主に提示しています。
実際、営業担当者にとって、買主の購入後の家計がどうなろうと知ったことではありません。
それよりできるだけ低い金利で試算し、返済額を低く抑えた方が
買主が安心して購入に踏み切ってくれると考えているのです。

消費者にとっての良い営業マンは、
まずローンの選定にあたって全期間固定金利における計算書を提示し、
かつそのメリット、デメリットを説明しているか、
そして物件の欠点を一つでも指摘してくれたか、
の2点でだいたい見極めることができます。

もし少なくともこの2点を充たしていない営業マンにあたったら、
迷わず担当者を替えてもらうか、当オフィスにご相談にお越しください。
(前回に引き続き、営業トークで締めくくってしまいましたことをお許しくださいませ。)


日時: 2007年04月23日 16:25 | | コメント (0) | トラックバック (0)

昨年対比のプレッシャー


今日から7月。
今月の住宅ローン金利は確実に上昇が見込まれており、
いよいよ金利上昇が定着しつつあるのかと思わせる状況にあります。
また、東京都心の地価も上昇の一途であり、また用地取得コストや建築コストも既に上昇しています。
一方、先月までに出揃った各不動産会社の昨年の決算でも、軒並み高収益が達成されたようです。

ここで「いよいよマンションの販売にもかげりが出始めるのではないか」という憶測が出てきています。
ただこの件について、「これは第2の不動産バブルだ」とする意見と、
「一時の都心の地価上昇のみで、長続きしない」という意見に業界でも分かれているようです。
私の考えはどちらかというと後者です。

今の都心の地価の上昇は、デベロッパーの
「昨年対比のプレッシャー」がその一因ではないかと私は思っています。
間違いなくここ数年不動産を取り巻く環境は変化しているのに、
デベロッパーはとかく「昨年対比」にとらわれがちです。
「昨年○○戸供給したのだから今年もその数字を大きく落とせない」とか、
「昨年並みの予算を組んでいるので無理しても開発しよう」といった呪縛とも言えるプレッシャーです。
よって企業のリストラが一段落し、東京周辺で価値ある土地が出まわりにくくなった今もなお、
これまでの実績と同程度かそれを上回る供給と売上を続けることにこだわり、
その結果、土地の仕入れの競争が激化し、相場より高額で土地を取得し、
平均面積も小さくなって価格も上昇という展開になるわけです。

そのため購入検討者にとっては、場所にもよりますが、わずか数年の間に平均価格が上昇し、
同じ金額なら、以前より面積を大幅に小さくしたり、
より都心から離れないと購入できないという状況になりつつあります。

このような時期に不動産を購入する場合には注意が必要です。
デベロッパーの都合で、相場より物件価格が上昇し過ぎていないか、よく見極めるべきでしょう。
しかも金利は上昇局面にあります。
長く組むローンでは、住宅ローン選びによっては総支払い額に大きな差を生み出します。
以前のように金融機関がどこも同じローンを出しているわけではありません。
後から考えると、なぜバブル期に不動産を買ったりしたんだろうと思えるのですが、
バブル期の真っ只中では、世の中全体が熱にうなされたような状態になり、
必要以上に不動産の価値を高く見積もる傾向にありました。

デベロッパーは「昨年対比のプレッシャー」から、
マーケット予測にはずれてもなかなか供給を縮小できません。
様々な表現をし、商品を必要以上に価値あるものに見せる努力をし、
少ない需要を奪い合う競争をすることになります。
その競争に踊らされてはいけません。
こんな時こそ不動産販売会社の美辞麗句に惑わされず、
商品を見極める努力がより一層必要なのです。
そして、場合によっては「買わない」という決断をする勇気と決断力を持って欲しいと思います。
私はその援助をしないといけないのだと痛感する毎日です。

日時: 2007年07月01日 23:34 | | コメント (0) | トラックバック (0)

もう一つの二極化


今年に入って都心を中心に不動産価格が高騰しており、
また場所によっては下落を続けているなど、不動産価格の二極化が進んでいます。
しかし不動産情報を見続けていると、必ずしも立地だけが売れ行きを決めていないようです。
同じ沿線の同じエリアでも売れている物件と売れ行きが良くない物件があります。
とても象徴的なのは、駅近で、日当たりもよく、商業施設にも近いのに
売れ行きが良くない物件があるという事実です。
これはどういうことなのでしょうか?

不思議に思いその物件を訪れてみると、その理由が見えてきました。
それは一言で言うと、売り手の誠意が感じられないのです。

その物件ではフラット35が使えません。適合証明をとっていないからです。
現在金利は上昇傾向にあるというのに、
全期間固定金利のシンボルでもあるフラット35が使えないとは致命的ではないかと思います。
本来ならさらに「フラット35S」の対象物件であってほしいくらいです。
また住宅性能評価書もありません。
住宅性能評価書を取得していないから悪い物件というわけではありませんが、
購入する側の立場を考えるなら、ぜひともほしいところです。
とどめは営業担当者がローンについても物件についても無知なのです。
今時、変動金利しか勧めず、全期間固定金利を全否定するなど、不信感しか感じません。

マンションだけではありません。
なかなか買い手のつかない建売一戸建て住宅にもやはり同様の問題が多々見受けられます。
やたら豪華な設備がついていて目を惹くのですが、肝心の主要構造に欠点があったり、
外観は斬新なのですが、隣地との権利関係に問題を残していたり。

これらのことは全て売主のちょっとした配慮があればいずれも解決できる問題です。
無意味とも思える過大な広告や見せ掛けだけの高級な設備などにお金をかけるのではなく、
購入する人が安心、信頼して購入できるような努力をしてもらいたいと思います。

そうした買い手の安心や満足感に配慮している物件、していない物件の二極化も進んでいる今、
立地や間取り、価格だけではなく、安心して購入できるのか、信じられる物件なのか、
その点も見極めていきたいものです。
いや、既に売れ行きに差がついているので、それは消費者が見極めた結果なのかもしれません。

日時: 2007年07月16日 22:51 | | コメント (0) | トラックバック (0)

不動産営業マンの地位


仕事がら不動産の営業担当者と対峙することが多くあります。
私は今や住宅購入の検討真っ只中にある消費者の立場に立っておりますので、
私に相談されている方が検討している物件の、販売にたずさわる営業担当者は
場合によっては「敵」となるわけです。
しかし、この「敵」が実はほとんどの場合、非常に弱く、「敵」といえるほどのことはなく、
そしてその一方でそれが情けなく、
またいつまでも不動産営業にたずさわる者の地位が上がらないことに失望する次第です。

最近も複数の現場で、担当の営業マンに失望することがありました。
お客さまが正式価格の提示を希望しているにもかかわらず、何かと条件をつけて拒んだり(新築物件)、
お客さまの希望条件を把握しているにも関わらず、
その条件を充たしていない物件を紹介したり・・・(中古物件)。

残念ながら不動産営業担当者は、売ったらそれっきり、
「その後のお客さまの生活がどうなろうと知ったこっちゃない」という立場です。
ですから契約を取り付けさえすればそれでよく、
よって契約するための条件のみにこだわります。
状況的に契約する見込みのないお客さまには正式価格や物件の重要な事項の説明をせず、
自分たちの価値判断における「見込み客」にしか情報を開示しません。
例えば検討者が夫婦の場合、夫のみ、もしくは妻のみの来場を嫌います。
夫婦が両方揃わないときちんとした説明すらしてくれないといったことなどです。

非常に残念です。
アメリカでは不動産営業という職業の地位は高く、
かなりのステイタスと報酬があると聞きます。
不動産売買は非常に高額であり、様々な法律がからむ内容を取り扱うので、
本来専門性を問われる重要な仕事であるのですが、
日本ではどうしても不動産屋の信頼度は高くありません。

非常に残念ではありますが、その現状を肝に銘じて、
不動産を購入しようとする人は対応すべきです。
そして、不動産営業にたずさわる人に伝えたいのは、
自分たちのステイタスと収入の向上のため
もっと向上心をもち、売主も買主もハッピーになるような、
努力をしてもらいたいと思います。
もちろん、中には向上心をもち、顧客の信頼を得ている営業担当者もいますが。

「買ってくれたらそれで終わり」という営業方針は
いずれ賢い消費者にもって打ち砕かれます。
そして、不動産売買契約において売主と買主は対等であるはずです。
営業担当者がいつもイニシアチブを握るというスタンスでいることに間違いがあります。
消費者の立場を理解し、その視点に立たなければいずれ破綻することに気付くべきです。
また、いつまでも向上しない不動産営業の地位に気付き、改善を図る努力をすべきです。
顧客満足度の向上こそが業界に対する信頼を生み、
結果として地位が上がることを認識していただきたいと願っています。

日時: 2007年10月14日 23:34 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ファイナンシャルプランナー相談会


最近多くのモデルルームにおいて、販売促進イベントの一つとして、
「ファイナンシャルプランナー相談会」が開催されているようです。
ファイナンシャルプランナーがより多くの方に認知され、
その必要性が増していくことはとても嬉しく思います。

しかしその一方で、一口にファイナンシャルプランナーといってもその立場は様々であり、
また提供するファイナンシャルプランニング業務に差があることを
相談者がきちんと認識しているかが気になるところです。

ファイナンシャルプランナーは日本FP協会のAFP(普通資格)もしくはCFP(上級資格)、
または1級・2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格保有者が名乗ることができるものですが、
その背景は様々です。
もともと保険業界の経験者が多いのですが、
その他証券会社や銀行等の金融機関、税理士、社会保険労務士などが主な本業です。
またファイナンシャルプランナーとして独立している者は少なく、
多くのFPは企業に所属しており、売りたい商品を持っている場合が多いようです。
例えば保険会社の営業職員がFP資格を取得し、ファイナンシャルプランニングを活用して
自社の保険の募集をするというような場合がそれにあたります。
さらに独立しているFPの中には、相談業務よりもセミナーや執筆、さらに
FP資格取得のための講師を本業としているFPもおります。
一概にFPといっても様々な業務と異なる経験を持っていることを知っていただきたいと思います。

本来、ファイナンシャルプランナーは税金、保険、社会保険、不動産、金融商品等
家計に関わるあらゆる分野について包括的にプランニングしアドバイスするわけですが、
実際にはその全ての分野の実務をこなせるわけではなく、
ネットワークを利用して専門家や実務家にお願いし、
顧客の夢の実現とライフプランの実行を支援することになります。
よって、注意すべきは相談するファイナンシャルプランナーの立場と専門分野を確認することです。
保険会社に所属するFPに具体的な住宅ローンの契約について相談しても
一般論に終始してしまうことになりますし、
またどこかの会社からお金をもらって行っている販促活動としてのファイナンシャルプランナー相談会は
どうしてもその会社の商品を売るためのアドバイスに偏りがちとなってしまいます。
もちろんそれでも学ぶべき点は多く、参考になることもあるとは思いますが、
ただその背景をきちんと把握して話を聞くべきだと思います。

特に各モデルルームで行われているファイナンシャルプランナー相談会では
必ずしも住宅購入や不動産、住宅ローン実務に詳しいFPが相談にあたっているとは限りません。
むしろ生命保険会社に所属するFPなど、住宅に関する実務経験がないFPの方が多いようです。
実は住宅購入に関する実務経験のある独立系のFPは意外にも少ないということに
自分がなってみて初めて気付いたわけです。

ちなみに私は住宅購入を専門とするFPですが、
基本的にモデルルームでのファイナンシャルプランナー相談会の仕事をお受けしません。
なぜなら主催者の売主にお金をいただいてしまうと、お客様の立場に立てなくなるからです。
買わない方がよいと思われる方には「買うな」と、そして
その人にとって買わない方がよいと思われる物件は「買うな」と言いたいためです。
もしお客様の立場に立ったセミナー及び相談会を行ってよいというのであれば
喜んでお受けしたいと思います。
そんな奇特な売主様がいらっしゃいましたらぜひともご連絡いただきたいと存じます。

以上のようにモデルルームで行われるファイナンシャルプランナー相談会においては
その講師や相談員となる方の立場と経歴をよく確認することが必要です。
そしてその方のアドバイスがファイナンシャルプランニングの全てであると思わないことが重要です。
ファイナンシャルプランニングに正解はなく、あくまでもシミュレーションの一つです。
物価上昇率や収入の上昇率、将来の生活費の軽減率など数値の設定一つで
数十年の家計の収支は赤字にも黒字にも変化します。
それをより実態に近づけ、より納得できるプランニングとするためにはかなりの実務経験と
お客様のお話しを聞き取るコミュニケーション能力が必要です。
残念ながらFPと名乗る人のこれらの経験や能力は千差万別なので、
それをよく見極める必要があります。

そして私はそのお客様の厳しい見極めをクリアすべく、日々勉強、日々鍛錬を誓うのでした。

日時: 2007年11月25日 23:11 | | コメント (0) | トラックバック (0)

営業の力


先月、新築マンションの開発に“マーケティング”が必要だと書きましたが、
マーケティングの結果、顧客のニーズを捉えた物件ができても、
それを顧客に伝え、説明し、信頼を得て買っていただくためには“営業の力”が不可欠です。
特にお客様にとって新築マンションは、高額で、様々な法律に関わり、そして多くの場合、
現物を確認しないで契約しなくてはならないため、単にモノが良いからといって
即購入というわけにはいきません。

ところが、“営業の力”というと、販売の現場では
“歩留まり”(来場者数に対する契約者の割合)で判断されることが多く、
単純にこの数値を高めようとすると、
往々にして顧客の満足度を下げてでも契約を取ることのみに執着することになってしまいます。
その結果、契約は取れたものの、その後引渡しまでの間に契約解除になってしまったり、
顧客に大きな不満を残すことになってしまうわけです。

本来“営業の力”とは、
「顧客のニーズや希望をヒヤリングし、物件の開発意図やコンセプト、
各種法令との関係、一般的には気付きにくいメリットやデメリットなどを顧客に正確に伝え、
それに加えて、購入後の家計も踏まえた住宅ローン等資金計画について
複数の選択肢を提示し、アドバイスが出来ること」
だと思うのです。
そしてこの“営業の力”の中で、顧客の話を聞く能力や物件、法令、住宅ローン等の知識については
営業担当者自らが学び取り、訓練する努力が必要ですが、
各物件の開発意図やコンセプト、メインとなるターゲット等については
開発担当者がきちんと営業担当者に伝える努力をしないと顧客には響きません。
顧客と直接お話しをするのは営業担当者だからです。

私が以前新築マンションの営業を行っていた頃、あるデベロッパーの担当者が、
販売開始前から開発意図やコンセプト、メインターゲットなどを熱く語っていた物件がありました。
その開発担当者は、販売開始後も毎週末のように販売センターに来ては
その物件への思い入れやその物件に住まうメリットを営業担当者に語っていました。
すると販売戦略は明確に統一され、私も含めて営業担当者はお客様の前でも熱く語るようになり、
結果、販売は好調、顧客満足度も高く、数ヶ月で完売しました。

逆にコンセプトも知らされないまま販売を任され、
開発担当者が営業の尻をたたいてただ「売れ!売れ!」と叫んでいたような物件では
当然販売戦略がはっきりせず、売れ行きは芳しくなく、
販売センター全体が暗い雰囲気になってしまうという経験もしました。

いくらターゲットのニーズをつかんだ物件を開発しても
この“営業の力”がないと物件は売れないと思います。
仮に売れても本来の相場より安く売ることになると思います。
不動産会社や販売会社の方は、そして営業担当者の方々も
どうか“歩留まり”などという単純な評価基準だけで“営業の力”を計るのではなく、
知識とコミュニケーション能力の習得、そして物件コンセプトの明示でもって
“営業の力”を高める努力をしていただきたいと思います。
それこそが顧客満足度にもつながると思います。

多くの販売現場では、
「売れるのはモノが良いから、売れないのは営業力が無いから」
という考え方が横行しているようですが、
「売れるのはモノが良く営業の力が発揮されているから、売れないのはそのいずれかが無いから」
ではないかと私は思います。


日時: 2008年01月15日 15:53 | | コメント (0) | トラックバック (0)

「いざとなったら賃貸」という“切替しトーク”


住宅購入への大きな不安の一つ、「支払いがきつくなったら・・・」
そして大手企業に勤める方の“断り文句”「転勤になるかもしれないので・・・」に対する
営業担当者の切替しトークの一つは「いざとなったら貸せばよいので。」です。
そしてそれは「老後には賃料収入が年金代わりになりますよ。」と拡大し、
ご丁寧に賃料査定までしてくれて「この物件なら月々13万円くらいで貸せそうですよ。」と。

私がかつて在籍していたある不動産会社では『切替しトーク集』なるものがあり、
住宅購入の現場で購入検討者が言ってくる“断り文句”のほとんど全てに対する“切替しトーク”が
セリフとなって事細かに記載されていました。

本来住宅ローンは、本人もしくはその親族が居住する住宅のための購入資金として
長期間、低利で融資することを約束しています。
つまり、第三者に賃貸する、いわゆる事業目的の場合には、住宅ローンとして貸してはくれません。
銀行は融資の対象となっている住宅に、第三者が居住していることがわかると、
『住宅ローン』としてではなく、『アパートローン』とみなし、
金利を上げるなど条件を変えることを要求してきます。
ただし「転勤」の場合には、多くの住宅ローンはそれを届け出ることによって、
第三者に賃貸しながらも、継続的な住宅ローン返済を認めています。
それは「転勤」があくまでも“一時的”であることを条件としています。

ところが、不動産業者はこれを“拡大解釈”し、とても安易に「いざとなったら賃貸に」と勧めています。
そして事実、転勤でもないのに、あるいは二度と戻れないかもしれない転勤であっても
住宅ローンの支払いを続けつつ、第三者に所有する物件を賃貸している人が多く存在しています。
これは、金融機関の“本音”と“建前”によるものです。
金融機関は、返済が滞らない限り、
たとえ第三者がその融資対象物件に居住していることを知ったとしても
住宅ローンとしての返済を認めている場合があります。
しかし返済が滞った場合には、第三者が居住していることを理由に契約違反とし、
一括返済を求めたり、金利を高くするなど条件変更することになります。

よって、「いざとなったら賃貸に」という切替しトークにはかなりの注意が必要だということです。
「ローンの支払いがきつくなったら賃貸に。」それは契約違反となる可能性が高いです。
そして「転勤になったら賃貸に。」これだって転勤の期間と頻度によります。

重要なのは、不動産販売の営業担当者にとって、
購入者のその後の家計など「知ったこっちゃない」ということです。

長期の借入期間にわたって、支払いを継続していくことに不安を感じたら、
また、転勤の多い会社にお勤めなら、マイホームの購入は慎重に検討した方がよいのです。
くれぐれも営業担当者の“切替しトーク”に惑わされないよう気をつけてください。

日時: 2008年07月15日 15:46 | | コメント (0) | トラックバック (0)

“支払い不安”に対する“切替しトーク” 


住宅購入検討者が検討していた物件の営業担当者に「断り」を申し出る場合、
その理由は真実かどうかはともかく、だいたい以下の5つに分類されます。

1.支払い不安
2.他の物件を検討したい。または他の物件に決めた。
3.今、購入しなくてもよい
4.親族や友人、知人の反対
5.転勤、転職、リストラなど状況の変化

そしてこの中で、住宅購入を断念する“真の”理由として最も多いのは、
やはり「1.支払い不安」だと思います。
これに対する“切替しトーク”は、
前回のブログでご紹介したように「いざとなったら賃貸」ということですが、それは最終手段であって、
実はそれより先に出てくる“切替しトーク”は、賃貸に住むこととの比較において、
いかに「家賃がもったいないか」を強調する話法なのです。

「家賃はいくら払っても、いつまで払っても、家は決して自分のものにはならないですよ。」
「住宅ローンは最長でも35年払えば終わりますが、家賃は一生払わなくてはならないのですよ。」
「家賃は捨てているようなものです。もったいないですよ。」

こうしたトークで、多少無理してでも購入した方がよいと勧めるわけです。
このトークへのさらなる“切替し”というか、こうした勧誘に惑わされないための考え方は
以前このブログに書いた『家賃はもったいないか』
(http://lifeandhomesolution-blog.com/blog/2007/03/post_30.html)をご覧ください。

ここで私が申し上げたいのは、「支払い不安」を本当に感じているのでしたら、
不安を解消できるまで購入すべきではないということです。
そしてこの不安は営業担当者の“切替しトーク”で解決できるものではなく、
またもちろん賃貸との比較でもなく、考え方を変えるというものでもなく、
今後の家計の収支を予測するしかないのだと思います。
ただし、これは自分ではなかなか予測できるものではありませんので、
できればファイナンシャルプランナーに相談し、キャッシュフロー表を作成してもらうのが一番です。

モデルルーム等で資金計算をしてもらったら、
まず金利が何%で、返済期間が何年で計算してあるか確認しましょう。
もし3%未満の金利で、しかも完済時の年齢が60歳を超える計算だったら
(ほとんどこのパターンだと思いますが)、
その計算書に表示されている月々の支払い額は、いずれ増えていく可能性が高いと考えましょう。
そして念のため、3%と4%で計算しなおしてもらい、
その返済額でも支払いを続けていけるかイメージしてみましょう。
そこで不安に感じたら、その不安は必ず的中します。

しかし中には非常に心配性の方で、支払いが充分可能であるにもかかわらず
なかなか購入に踏み切れない方もいらっしゃいます。
だからキャッシュフロー表の作成が重要なのです。
支払いに不安を感じ、営業担当者が「家賃がどうの・・・」「賃貸はどうの・・・」と言ってきたら
さっさと話を切り上げてください。
その話、いつまで聞いても不安は絶対解決しませんし、後悔の元になるだけだからです。

日時: 2008年07月22日 11:18 | | コメント (0) | トラックバック (0)

「今買わなくても・・・」に対する“切替しトーク”


前回、検討者が口にする「断り」文句の代表例を挙げましたが、
今回はその中の一つ、「今買わなくてもよいから・・・」、「別に急いでないので・・・」というセリフに対する
“切替しトーク”についてご紹介したいと思います。

その“切替しトーク”はほとんどこんな言葉から始まります。
「逆に急いで住宅を探している方などいらっしゃるのでしょうか?」・・・確かに!
「今住まいが無いという方はモデルルームには来ません。(つまりホームレスは来ないということ)
住まいがあるのに来るのは、やはりマイホームがもちたい、
もしくは今よりより良い住まいを確保したい、という緊急性はないものの、
しかしかなり強い欲求があったのではないですか?」・・・う~ん・・・
そしてその後「今年中の入居なら住宅ローン控除が適用になります。」とか
「まだまだ低金利の今のうちに・・・」とか「消費税が上がる前にはぜひ・・・」とか、
思いつく範囲の“今”購入するメリットが2~3説明され・・・、といったところです。

私はご存知のとおり、“第三者の立場でマンション購入を支援するFP”をやっているのですが、
ともすると、私に相談すると購入をやめるようアドバイスされるのではないか・・・と思われがちです。
もしくは、「やめろ」とまでは言われないにしても、
自分たちが選んだ物件を否定されたり、資金計画が甘いと怒られるのではないか、
と恐れている方もいらっしゃるようです。
でも、“自称”ですが、私は『マンション購入支援FP』です。
基本的には“購入”を“支援”したいと思っております。
中には「とても購入は勧められない」という資金計画や物件選びをしている方もいらっしゃいますが、
本来は購入することを前提にできるだけ援助し、支えたいと思っております。

話は戻りますが、そういう立場の私からして、
“今”購入するメリットは、実は検討者の方が思っているより大きいのではないかと思っています。
しかもメリットが大きいのは、“即入居可能物件”等の年内に入居できる物件を購入する場合です。
まず現在、住宅ローン控除をはじめ、住宅関連の税制優遇が揃っています。
そして近い将来、消費税率が上がる可能性もあります。
しかも長い歴史を振り返ると、まだまだ今は「低金利」。入居が近いなら適用金利もある程度予測可能。
そして完成在庫が多いため、その場合には現物を確認できる。
さらに完成在庫は多くの場合、値引き等のサービスが受けられる、そうした理由からです。
ただし、“今”購入してもよいのは以下の条件が揃っている人のみです。
1.物件価格の2割以上の貯蓄(頭金ではなく、貯蓄の総額)がある。
2.明確な購入動機がある。
3.購入することにより、現状の住まいの不満が解消される。
つまり、いくら“今”購入するメリットがあるとしても、貯蓄がほとんど無いという場合や
単に「家賃がもったいないから・・・」といった場合にはおすすめできません。

もし住宅購入を検討していて、“今”購入することに迷ったら、
それは“今”に対する迷いではなく、多くはそれ以外、例えば支払いに対する不安だったり、
物件に対する不満だったりしているのではないかと思います。

何回も書きますが、販売担当者の多くは購入した方の将来の家計など知ったこっちゃありません。
要は“今”、自分の担当する物件を購入してくれたらそれでいいのです。
よって、販売担当者が“今”買うメリットをあれこれ言い出したら、
上記の1~3を思い出してください。
この3つが充たされるなら、“今”買ってもよいのだと思います。
そしてそれでも不安ならご相談にお越しください。お待ちしております。

日時: 2008年07月29日 14:20 | | コメント (0) | トラックバック (0)

「親や知人の反対」に対する“切替しトーク”


販売の現場において、親兄弟もしくは知人、友人に購入を反対されたので
その物件の購入を断る、もしくは住宅購入自体やめてしまう、という話を聞くことがあります。
これに対しての営業サイドからの“切替しトーク”はだいたい以下のようなものです。
「人は誰しも住宅の購入について相談されたら、『購入した方がよい』とは言わないものですよ。」

あるいは、その相談相手が特に親の場合、
「ご両親はあなたのことが心配なので、『よく考えなさい』と言っているだけだと思いますよ。
物件をご覧になれば理解し、また場合によっては援助してくれる可能性もありますから
今度モデルルームに連れてきてください。」
もしくは、その相談相手が知人、友人などの場合、
「あなたの家計などプライベートな事情や検討物件の内容をよくお知りにならないような
利害関係のない第三者からの反対は、あまり意味が無いと思います。」 とか、
「もし後々何か不都合なことがあった時に『あの時、あなたが言ったから』と言われないため
購入についての責任を負わなくてもいいような事を言って逃げているだけではないでしょうか?」
などといったようなことです。

ただ、このような“切替しトーク”は実は結構的を射ていると私は思います。
よって、どこまでの情報を持った誰に相談し、なぜ反対されたのかが重要だと思います。
もし住宅購入について親御さんの反応が気になるなら、
親御さんと一緒にモデルルームに行くなど、検討段階から巻き込んでおくとよいでしょう。
気に入ってくれたら何かしらの援助が期待できるかもしれません。
しかし“お金を出せば口も出す”ので要注意ではあります。
いずれにしても、その上で反対されたのなら、
「なぜ反対しているのか」を直接営業担当者に会って話してもらいましょう。
物件の内容について、もしくは住宅ローンについて
何かしらの誤解をしているだけなのかもしれないからです。

そして、単なる知人や友人には相談してもあまり意味が無いでしょう。
その知人、友人が不動産や住宅購入に詳しいのであれば、一定の情報収集にはなります。
しかし、購入してよいかどうかの相談に対する回答には、
最終的には“家計と価値観の把握”が最も重要です。
年収や家計などについてはあまり知人、友人には知られたくないという方が多いと思います。
そのため、もしどうしても誰かに相談したいのなら、もしくは誰かに相談し反対されて迷ってしまったなら
ぜひ私にご相談ください。あなたに近い第三者として、精一杯の支援をさせていただきます。

日時: 2008年08月05日 14:16 | | コメント (0) | トラックバック (0)

「他もいろいろ見たい」に対する“切替しトーク”


前回まで連続で書いてきました“切替しトーク”集の最後は、
「住宅は購入するがこの物件は決め手に欠ける」、
もしくは「この物件は今ひとつ気に入らない」という場合の断り文句に対してです。

多くの方は、住宅購入を考えると、真っ先にモデルルームに行ってしまいます。
予算も決めずに、希望条件も整理せずに、そして本当に買う必要があるのかも決まらないうちに・・・。
そして営業担当者の熱心な説明と説得にあい、多少なりとも購入を考えてみる・・・、
しかしなんか踏み切れない、もしくは明らかに気に入らない部分がある、
などの理由で“断り”を入れることになります。そのセリフは次のようなものです。

「他にもいろいろ見てみたいので・・・。」

購入検討者にとってはとても便利なセリフです。
熱意をもって説明してくれた営業担当者に対し、
「あなたの担当する物件が良くないわけではない。」というニュアンスをもたせることで
はっきり「NO!」と言っていないため、言いやすい言葉であるわけです。
しかし、もし明らかに気になる点、気に入らない点があるのなら、それはきちんと伝えるべきでしょう。
“その物件を購入しなかった理由”は、売主及び販売担当者にとって重要な情報となります。
今後の住宅開発事業や販売手法等の改善のためにも、意見はしっかり伝えて欲しいと思います。

話は戻り、その“断り”文句に対する“切替しトーク”は次のようなものです。
もし他に見たい物件が異なるエリアや予算である場合、
「希望エリアや予算を絞り込まずにモデルルームを見ても意味がありません。
モデルルームはどこも素敵にコーディネートされていますから。」とか、
「いろんな物件をただ漫然とみていても、評論家になるだけで、一向に決断できませんよ。
次々いろんな物件がいろんな場所で出てきますから、いつまでも回遊するだけで終わってしまいます。」
といったところです。
そして、この“切替しトーク”、実はその通りです。
さらに、実は漫然とモデルルームの回遊を続けてしまう方は、
“回遊”自体を楽しんでしまっているケースが多く見受けられます。
決断できない理由は、「そもそも買うべきか」とか、「今買うべきか」といった
物件そのものが理由ではなく、もっと根本的なところにあり、そこに折り合いがついていないため、
いつもその原点に戻ってしまい、迷い、決断できないのではないでしょうか?

よって購入検討の際には、いきなりモデルルームに行くことは避け、
住宅購入の「なぜ?」「いつ?」「何を?」「どこで?」「いくらで?」を考えてみましょう。
その全てに結論が出ないうちに物件を検討しても決断できないか、衝動買いするかのどちらかです。

ちなみに、ある物件を断り、他の具体的な条件もしくは物件を特定してそちらを検討したいと言った時、
その悪い点ばかりを指摘したり、批判ばかりする“切替しトーク”は無視しましょう。
そのような営業担当者は、
自分の担当する物件については良い点やメリットのみを述べるに違いないからです。
やはり、その物件の劣る部分やリスクについてもきちんと教えてくれる担当者から買いたいものです。


日時: 2008年08月12日 02:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

不況下でのマンション売買


明日は「立秋」。早いもので暦の上ではもう秋です。
年初には「秋以降には新規供給も増え、市況も多少明るさが見えてくる」
などと言う人も少なからずいらっしゃいましたが、どうやら回復はまだ先のようです。

景気や市況というものは、そもそも上がったり下がったりを繰り返すものですので、
不景気や不況は決して喜ばしいことではありませんが、
仕方がないことだとは思っています。
しかし、マイホーム購入をする側にしてみれば、
人生のうちに1回か2回しか行なわない購入の機会に、たまたまこの不況に直面し、
満足度の高いマイホーム購入ができなかったとしたら、
それは“仕方ない”では済まされません。

不況時の購入でまずネックになるのは、供給量の減少、つまり選択肢が減ることです。
そして私がそれよりも懸念しているのは、売り手の営業の質の低下です。
それは具体的に述べると、物件についての説明が減り、たいした検討時間も与えず、
結論を急がせたり、強引に購入を勧める、などというようなことです。

よって購入を検討する方は、このことを念頭におき、
いきなりモデルルームにいくことは避けましょう。
情報を持たずに行くと、先方にとって都合のよい“カモ”になってしまいます。
価格相場や住宅ローンの仕組み、金利水準等を事前にしっかり情報収集し、
希望条件とその優先順位をはっきりさせましょう。
そして長期的視点で捉えた支払可能額から逆算し、予算を決めましょう。
さらにローンを利用するなら、完済までの支払のイメージを描くことも必要です。

最後に営業担当者の方へ。
販売が不調な時こそ購入者の立場にたち、
どうしたらより多くの“安心”と“納得”を与えられるか、
この一点に集中してほしいと思います。
それが必ず結果につながると確信します。
場合によっては上司の指図などこっそり無視してもよいと思います。
営業は結果が全てですから。

購入検討者も、営業担当者も、そして私も、共にこの不況を乗り切っていきましょう。

日時: 2009年08月06日 18:51 | | コメント (0) | トラックバック (0)

Life & Home Solusion 代表 西澤 京子Life & Home Solusion 代表 西澤 京子
CFP® 認定者 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 ・ 宅地建物取引主任者 住宅ローンアドバイザー
ライン
CFP サーティファイド ファイナンシャルプランナーCFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®、およびサーティファイド ファイナンシャルプランナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の商標登録で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。AFFILIATED FINANCIAL PLANNER®、アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー®は、NPO法人日本FP協会の登録商標です。
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